ムーンフェイズ、トゥールビヨン、永久カレンダー、IWCの新製品はあなたを楽しませてくれるでしょう。
今年のIWCは「ポルトギーゼ」コレクションに力を入れ、自動巻きから複雑時計まで幅広い新作を発表しました。 少なくとも私から見ると、今年のIWCはかなり力を入れていることがわかりますし、機能面でもデザイン面でも、今年の新製品は非常に目を見張るものがありますね。 本日は主に、コンプリケーションの面で見応えのあるIWCの新作についてお話します。
IWC ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー 42
GMT、ワールドタイム、クロノグラフなどの実用的な機能は日常生活により適しており、トゥールビヨン、永久カレンダー、ミニッツリピーターなどの複雑機構は、他の機能に比べ難易度が高く時計メーカーに要求され、時計の価値も高くなる。 複雑時計は、伝統的な時計製造の遺産として、また時計製造の腕前を示す手段として、時計の世界で高い地位を占めています。
伝説の名作：IWC「ポルトギーゼ・ヒストリック・コンプリケーション
IWCは、コンプリケーションの分野で確固たる地位を築き、躍進を続けています。 その功績は誰の目にも明らかであり、IWCを代表するコレクションである「ポルトギーゼ」は、長年にわたりコンプリケーションを探求し続けています。
IWCポルトギーゼ・アニバーサリー・エディション (モデル: 5441)
ポルトギーゼ」コレクションについて言えば、その最も古い歴史は1939年にIWCが2人のポルトガル人ビジネスマンのために懐中時計の精度を持つ大型時計を製作したことに始まり、1993年に「ポルトギーゼ」コレクションが正式に誕生した。 当時発売された最初の「ポルトギーゼ・コレクション・アニバーサリー・エディション」（モデル：5441）は、瞬く間にヒット商品となり、入手困難な時計となったのです。
IWC「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー」（Ref.5021）
2003年は、「ポルトギーゼ」コレクションにとって重要な年となりました。 IWCは、オーバーサイズのキャリバー5000でカレンダーモジュールを再設計し、歯車のサイズを大きくして、ムーンフェイズをより正確に表示するようにしました。
IWC「ポルトギーゼ・シデラーレ・スカフージア
ポルトギーゼ・シデラーレスカフージア」は、コンスタントフォース（定力装置）付きトゥールビヨン、永久カレンダー、星座盤、日の出・日の入り、黄道・天の赤道、恒星時などの機能を兼ね備えた、複雑機構の最高傑作と言えるでしょう。
時計製造の芸術性を際立たせる数々の複雑機構に新たな解釈
今年、「ポルトギーゼ」コレクションに新たに加わった「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー・トゥールビヨン」「トゥールビヨン・レトログラード・クロノグラフ」「IWCポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー42」は、いくつかのコンプリケーションを搭載しています。
永久カレンダー＋トゥールビヨン：ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー・トゥールビヨン
IWCポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー・トゥールビヨン
まず、「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー・トゥールビヨン」には、プラチナ製のホワイトダイヤルモデルと18Kアーマーゴールド®ハードゴールド製のブルーダイヤルモデル（ブティック特別仕様）があり、それぞれ50本限定で、永久カレンダーとトゥールビヨンという2つの複雑機構を搭載しています。
また、文字盤上のスペースを確保するために、ムーンフェイズと月の表示機能を同じサブダイヤルで表現し、カレンダーモジュール用のオープンエンドのアドバンスリングを備えていることもわかります。IWC自社製キャリバー51950は、永久カレンダーモジュールを搭載したキャリバー51900をベースにしています。
トゥールビヨン＋レトログラード＋クロノグラフ： ポルトギーゼ・トゥールビヨン・レトログラード・クロノグラフ
ポルトギーゼ・トゥールビヨン・レトログラード・クロノグラフ」については、実はポルトギーゼ・コレクションは以前にもトゥールビヨン・レトログラードの時計を製作していますが、今年はトゥールビヨン、永久カレンダー、レトログラード機能、クロノグラフという、より多くの機能を組み込んでいます。 しかしながら、文字盤のデザインは非常にバランスが取れていて調和がとれており、IWCの非常に特徴的な美学を見ることができます。
IWC「ポルトギーゼ・トゥールビヨン・レトログラード・クロノグラフ
この新作は、IWC製キャリバー89900を搭載しています。脱進機フォークとガンギ車には、摩擦を減らし、ムーブメント内での運動エネルギーのスムーズでバランスのとれた流れを促進するダイヤモンドシェル®加工が施されており、トゥールビヨンにはストッパーが装備されているため、秒単位の正確な調整が可能です。
永久カレンダー：ポルトギーゼ永久カレンダー42
IWC ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー 42
IWC「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー42」は、今年のIWCコレクションの中で最も重要なコンプリケーションの一つです。
1.直径が44mmから42mmに変更になりました。
2.文字盤のデザイン変更
3.新型自社製ムーブメント「82650」を搭載
この新しいポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダーの重要な点は、これまでポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダーに搭載されていた7日間連動キャリバー82650（別名：自社製キャリバー52010）を置き換えたことです。 この新しいマニュファクチュール・キャリバー82650は、IWCが初めて永久カレンダー機能を搭載した82000マニュファクチュール・ムーブメントシリーズです（82000マニュファクチュール・ムーブメントは、これまで「ダ・ヴィンチ」コレクションに採用されていました）。 このムーブメントはより精密に構成され、小型化されているため、直径が従来の44mmから42mmに縮小され、より幅広い層の方に装着していただけるようになりました。
また、IWCのポルトギーゼ・コレクションでは珍しく、文字盤のデザインも変更されています。 文字盤には3つの機能があり、6時位置の同心円上にムーンフェイズと月表示、3時位置と9時位置にそれぞれ日付、月、うるう年表示があり、日付数字と年表示は、ムーブメント交換後に時計の文字盤から削除されています。
IWC「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー」"ブティック・スペシャル"
新しい「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー」は、18Kレッドゴールド製シルバーメッキのバージョン、スティール製ケースのシルバーメッキのバージョン、2つの「ブティック・スペシャルエディション」の4つのバージョンで展開されます。 最後の「ブティック・スペシャル」モデルは、これまでのパーペチュアルカレンダーモデルのデザインとムーブメントを踏襲しつつ、航海用時計から着想を得たブルーのエレメントを統一している点が特徴的です。
満潮、干潮、時間の個人別解釈
今年新たに登場した「IWCポルトギーゼ・ノーティカル・エリート・ムーンフェイズ・タイドウォッチ」は、6時位置に潮の干満を表示・予測するタイド・インジケーターを搭載した特別な機能を搭載しています。
IWCポルトギーゼ・ノーティカル・エリート・ムーンフェイズ・タイド
地球、月、太陽の間に働く重力と遠心力が複雑に絡み合うことで生まれる自然界の潮汐現象は、船の航行に重要な役割を果たしている。 地球が自転する1週間ごとに満潮と干潮がありますが、地球が自転する間に月がわずかに動くため、満潮の間隔は12時間ぴったりではなく、12時間24分となっています。 その日の最初の満潮が正午12時24分であれば、次の満潮は0時48分になるはずです。
また、12時位置のダブルムーンフェイズ表示は、特に現在の潮の強さを示すのに有効で、文字板を通して潮汐の情報を得ることができます。
この時、6時位置のタイドインジケーター機能の窓に注目すると、2回の満潮時にタイドディスクが24分しか回転しないことに相当し、1回転には約14.76日かかることになる。 タイドディスクの回転を遅くするために、時計メーカーは精密に計算された3つの歯車で減速輪を形成することでこの問題を解決しました。
この機能は、定義上、海辺に住んでいて航海の必要性がある人には特に有効ですが、一般人にはほとんど役に立ちません。しかし、このように人間の創意工夫と時計製造の専門技術の融合は、時計製造の世界では珍しいことです。結局、人は月の満ち欠けや潮の満ち引きを手につけていられること以上に望むものはないでしょう。
IWC ポルトギーゼ・マリナー・エリート・ムーンフェイズ・タイド
全体として、IWCは今年、トゥールビヨン、永久カレンダー、斬新な潮汐機能など、複雑機構の面で多くのものを提供しています。 私の目から見ると、今年最も期待できるのは、価格帯、実用性、デザイン、ムーブメントなど、全く異なる体験をさせてくれる新しいポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー42です。 次点はIWCの「ポルトギーゼ・ノーティカル・エリート・ムーンフェイズ・タイド」でしょうか。やはり、このような特別な潮汐機能は本当にクールです。